私の10年来のクライアントで損害保険の代理店をしている人がいます。

SNSはもちろんホームページも無ければ宣伝広告や営業活動を一切していません。

それなのに、30年以上に渡って代理店としての経営が潤沢に回っています。

取引先も大手企業から個人さんまで多岐に渡り、多くの方と長いお付き合いを続けていますし、その方々が紹介をくださるので顧客が絶えないのですね。

宣伝もせず営業活動もせずに経営が成り立っているのは、顧客が減らずに、紹介があるから、ということになりますが、こう聞くと多くの営業マンが「どうやってその仕組みを作ったのだろうか？」と考えがちです。

でも、この方がやっていることは単純に「お客様の利益最優先」「必要なものだけを提案する」「嘘や虚偽は絶対に言わない」「スキルのアップデート」という実に基本的なことの積み重ねでしかありません。

自分の仕事はお客様の問題解決をしてあげること、お客様の状態をプラスに持っていってあげること、という事を常に心がけているその姿勢が相手にも伝わるわけです。

保険というのはみんなが知っていたり、入っていたりするのに、その中身はほとんどの人が分かっていません。

社会保障制度やカードに付帯している保険などでどれだけの保証が得られるのかを正確に知っている人はすごく少ないし、下手したら保険業界の人でさえちゃんと知らない、ちゃんと説明できない人も多いです。だから、なんとなくお付き合いで、とか、取引先の銀行窓販で進められたからというだけの理由で必要のない保険に入っている人もまあまあいます。

金融と法律、社会制度は頻繁に変化していくので一般の人間ではなかなか追いつけないのが現状です。だからこそ、しっかりとした知識を持ってアドバイスをくれるプロに相談したいのに、営業マンの中には自分の成績重視の提案をしがちな人がいたり、母体の会社が勧める商品を売りたがる人がいたり。（これはどの業界でも同じようなことが言えますが）

そんな中で保険という単体についての説明をするだけでなく、世の中の流れ、その人のこれからの人生の方向性、現状、様々な面からのアドバイスをし続けてきたことが彼の信用、信頼に繋がっていると思うのです。

正直に、誠実に、確実に、正々堂々と。

とにかくお客様のことを考えた仕事をし続けていることが、多くの顧客先からの支持を得ている理由なのです。

私も見習うことだらけだと、最近、改めて思っています。

今まで以上に、正直に、誠実に、確実に、正々堂々と仕事をしていきます。