更生はできるのか?

「大人を更生させることなんて出来ねぇんだよ。人も犬も猫も。たかが15年じゃ人間の性根は変わらねぇ」

ある本で刑期を終えた男を見送った看守が口にした言葉です。

人も動物も大人になるまでに身につけた習慣は変わらない、ということです。

暮れに来て絶望的な話を載せるなって思わないでくださいな。

私はそう思っていないので。

実際、犬や猫を飼っている方はわかると思いますが確かにペットの躾は子供の頃にしてあげないとなかなか治せないものです。

私もたくさんの猫や犬と暮らしていた時期があったのでよくわかります。

犬ごとに、猫ごとに、やはり色々な癖があり、その癖はそうそう簡単には抜けてくれませんから。

では、人間はどうかと言うと。

本質の本質の本質の部分では変えることは難しいかもしれない、と思います。

でも、人間には幸いなことに思考と言葉があり、それらをコントロールする努力をすることで、習慣を変えることが出来ます。

例えるならば、梅干しの種自体を変えることは出来ないけど、果肉の部分の味や固さなどは変えることが出来る、というか。

すごくシンプルな例えで言えば、私の某クライアントさん。

出会った頃は「きゅうり」が大嫌いで、カウンター席で食事しているときに、奥の厨房できゅうりを切り始めると、「きゅうりのにおいがする・・・」と憂鬱になるくらいの嫌い度でした。

子供の頃からの筋金入りの野菜嫌いで、特にきゅうりが大嫌い。

きゅうりを食べるくらいなら何も食べずに水だけで構わない、程。

ところが、ある時、惚れた相手に「きゅうりを食べられない人とは付き合えない」と言われたわけです。

彼はどうしても、その人と付き合いをしていきたい。相手もきゅうり以外の面では何も問題なし。唯一の課題がきゅうりだったのです。

最終的にどうしたか、と言うと「キュウリは美味しいものだ」「きゅうりを食べたら付き合えるんだ」と自分に言い聞かせてあっという間にきゅうりを食べられるようになりました。

いわゆるアファメーション的なやつですね。

今ではきゅうり以外でもお野菜もなんでも食べられるようになっています。

言葉によって事実を変えてしまった一例です。

じゃあ、きゅうりが大好きかどうか、というとですね。

今でもきゅうりのにおいやきゅうりそのものが出てくると「あ!きゅうりだ・・・鬱」と一瞬は昔を思い出す感情は湧くそうです。

でも、箸をつけてみると「きゅうりは美味しい」と思えるそうで。

つまり、種は変わらないけど、身は変えられる、って言ったのはこのことです。

 

人間の場合、思考や言語を変える努力をすることで、変化は可能です。

習慣を変えることが出来るだけの反復回数を費やすことが出来たなら、人生を変えることが出来るのです。

でも、人間にも核があって、習慣を変え続ける努力をしなければ、あっという間に昔の自分が出てきます。

大人は15年ごときで変わらない、という看守の言葉はある面では真実なのです。

 

私自身が30菜を超えてから習慣を変える努力をしてきていますが、心の底から「子供の頃から視点の高い言語や思考に触れて痛かった」と痛切に思います。

成功する習慣を子供時代に身につけていたかったと。

 

私は今年、改めてSMIプログラムを伝える決意をしました。それも、お子様が成功するため、という思いを軸にして。

それはこれらが理由です。

少子化となり本来であれば子供教育に手をかけられるようになっている時代環境です。

ご両親の心にゆとりがあり、何を教育すべきかを学ぶ機会があれば、お子さんはしっかりと自分の道を切り開く大人になっていきます。

そんなご家庭が増えることを思い描いている年末です。

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