情報の真偽
もうすぐ両親の3回忌(間を開けずに逝ったので合同開催)です。
早いな。
そう言えば、先日、日本橋から渋谷まで散歩した時に、母親の癌のセカンドオピニオンで外来した某有名医師(仮にA医師とします)の研究所を通りました。
母の癌は肝臓、直径7センチにもなっていて、抗がん剤を入れたとてそんなに長くは・・・という状態。
いろんな本を読み漁ったり、情報収拾をして、数名の医師にセカンドオピニオンを依頼したわけです。
で、その中で一番残念だったのが、上記のA医師。
まず、レントゲン写真を見て、これは癌ではない、ただの嚢胞だ、こんなのどこが癌なんだ、と言い切りました。
抗がん剤なんて入れる必要はない、と。
患者家族としては嬉しい診断ですよね?
で、良かったなぁと思い、後日また別の医師にレントゲンを見てもらうと「大きな癌だけど〇〇療法をすれば小さくなる可能性は十分ある」と言われた訳です。
A医師は癌じゃないと言った、と告げると「これを癌じゃないなんて言う奴が医師を名乗る資格も、本を書く資格もない」と大変ご立腹でした。
結局、その後もう一名の医師にも見てもらい、紛れもなく癌であり主治医の治療法を支持するとの診断を受けてセカンドオピニオンを終了しました。
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ちなみに、セカンドオピニオンの代金が格段に高かったのもA医師。
2人目も3人目ももちろん癌治療のスペシャリストの医師ですが、一番大きな違いは著作の多さでしょうか。
有名だったし、経歴も立派でしたし。
たくさんの本を書いて、世間からスーパードクターと評価されている、ということで私は彼を信用して良い、と判断し診断を受けた訳ですが、どの情報を信じるのか信じないのかという判断は非常に難しいことを体験しました。
この体験はすごく良かったと思っています。数万円を払いましたが、改めて世間の情報に絡め取られないようにしなければ、という学びは得られたから。
何をどう伝えているのか、という言葉の力をどう使っているのかで情報は180度変わる可能性がある訳です。
言葉次第では価値のないものを価値のあるものとして見せることは十分可能です。
そんな言葉の匠にはなってはいけないな、と思うけど。
とりあえず、A医師の本はもう一冊もありません。
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