ボジョレー・ヌーボー
デパ地下を歩いていたらやたらと目につく「ボジョレー・ヌーボー解禁」の文字。
リカーコーナーのみならず、デリコーナーでも「ボジョレーに合う」などと謳ってお料理が並んでいます。
料理は科学、と菊乃井の村田料理長が仰っていましたが、調味料の合わせ方で味が変わったり、合わせるお酒で美味しさが違ったりと、食は本当に化学です。だから献立のことを考えるのは楽しい時間です。
家ごはんが好きな家族なもので外食はあまりしないのですが、たまにしか行かないからこそ本当に美味しいお店、気持ちの良い、質の良いお店に行きたいと思ってしまいます。
仕事柄もあり、ついついお店に入ると色々と分析したくなってしまうのですが、結局は「お店という環境」も、それを支配している人によって大きく変わる、と思います。
長く続いているお店、繁盛し続けているお店は店長やオーナーが高い視点、言語化能力、そして志を持っているお店です。
どれだけ美味しい料理が作れても、先を読む力、全体を客観的に見渡せる力などがなければお客様を満足させることは出来ないと思いますから。
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また、言語化能力が低ければ、人を指導したり使うことは難しいでしょうし、そもそも想像したことを形にし辛いと思います。
だって人は頭の中でも言葉で考えているのですから。
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志、というのは「大義」と言い換えても良いかと思います。
なぜこの店をやっているのか、なぜ料理を作りたいのか、そこに「志」がなければお店は続かないと思います。
本当の志とは私欲を超えたところにあることを踏まえた上で志を持てるかどうか。
私欲そのものは悪いことではないのですから、私欲を超える「何か」を持つことが出来るかどうか、です。
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これも何の仕事でも一緒です。
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東京、品川にカンテサンスというフレンチの名店があります。
ミシュラン三つ星の常連。
その店もシェフ「岸田周三」さんの言葉です。
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“高いモティベーションを持つことと維持すること。プロフェッショナルとは維持する情熱です”
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モティベーションとはテンションとは異なります。
モティベーションとは自分の目的に向かって行動を止めないことです。
自分の目的に向かってレベルの高い意志と行動を続けること。
それがプロフェッショナルだということです。
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ボジョレー・ヌーボーとプロフェッショナルと哲学が繋がった今日でした。
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