頑張りが報われる世界に身を置く
飛行機の中で、メモの整理をしていると、今年度の東大入学式での上野千鶴子教授の挨拶の記録が出て来ました
数ヶ月ぶりに読んで、改めて考えさせられる文脈があったので、抜粋し掲載しますね。
ーーー前略ーーー
あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。
ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。
そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。
あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。
世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと…たちがいます。
がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
ーーー後略ーーー
人はどの環境で生きるのかで人生が変わります。
とんでもない毒親に育てられた人もいれば、愛を一身に受け、上等な教育を受けて育って来た人もいます。
同じ日本、同じ地域だったとしても、1番身近な環境である家庭の差が、その人にとっての環境の差です。
子供の頃は環境を自ら変えることはなかなか難しいことであり、子供は親に与えられた環境でしか生きることが出来ません。
しかしながら、大人はその環境を変えることは可能です。
もし、今いる環境では成功できない、と気づけたならばいつでもその環境を変えても良いのです。
頑張っても報われない、頑張ろうとすると足を引っ張られる、もし、そんな環境に今いるならば、そこから抜け出して「頑張りが報われる環境」「頑張ることを応援してくれる環境」に自分を移し、同じように頑張る仲間を応援したり助けたりしながら生きることを選択しさえすれば良いのです。
自分が今いる環境で、本当に自分が成功できるのだろうか?幸せになれるのだろうか?と客観的に判断してみて下さい。
頑張る前に、その視点が大切です。
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